子ども発達障がい支援アドバイザーとは？資格の内容や口コミを徹底解説！

最近になって、「発達障がい」「グレーゾーン」「ADHD」「自閉スペクトラム症」などといった言葉が注目されるようになりました。

「子どもの行動が理解できない」
「うちの子はほかの子と何か違う気がする」

このように、子どもの行動に悩みや不安を抱えていませんか？
頭の中でわかっていても、つい他人の子と比べたり、子どもを強く叱ったりしてしまいますよね。

子どもの行動を理解したい、子どもに適切なサポートをしたいとお考えでしたら、「子ども発達障がい支援アドバイザー講座」をおすすめします。

この記事では、「子ども発達障がい支援アドバイザー講座」について、どのような資格なのか、どのように取得するのか、講座のメリットや口コミなどがわかります。
ご家庭だけでなく、保育士など教育機関で子どもと触れ合う人にもおすすめですので、ぜひ参考にしてみてください。

※今すぐ「おすすめの学習方法」を知りたい方はこちらをチェック！

子ども発達障がい支援アドバイザーとはどんな資格？

子ども発達障がい支援アドバイザーとはどのような資格なのでしょうか。
以下では、子ども発達障がい支援アドバイザーの基本情報やその必要性についてお伝えします。

子ども発達障がい支援アドバイザーとは？

子ども発達障がい支援アドバイザーとは、一般社団法人発達凸凹アソシエーションの「発達凸凹アカデミー」が実施する民間資格で、ユーキャンが協賛企業となっています。

子ども発達障がい支援アドバイザーは、発達障がいやグレーゾーンの子どもに役立つ基本知識を学習し、子どもの行動を理解できるようにしていきます。

例えば子どもの行動について、癇癪(かんしゃく)を起こしたり、まわりと同じようにできなかったり、困った行動をすることがあります。
困った行動をするのには何かしらの原因があり、自分の思うことを上手く言葉にできないからこそ行動に表れます。
そのときになぜそのような行動をするのかを大人が正しく理解し、適切に対処することが必要です。

子ども発達障がい支援アドバイザーの学習をすることで、すべての原因を解決できるものではありませんが、観察したり寄り添ったり、子どもに対して適切なサポートができるようになります。また、すぐに子どもを叱ることも減り、心の余裕もできてきます。

学んだ後は、家庭や子どもと触れ合う職場などですぐに実践でき、それぞれの子どもに合った支援ができるようになるでしょう。

子ども発達障がい支援アドバイザーの必要性

文部科学省では、平成24年から「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査」を行っています。
この調査は、発達障がいのある児童生徒数の割合を示したものではなく、あくまでも学級担任等が回答した“特別な教育的支援を必要とする”児童生徒数の割合を示したものです。

令和4年の調査結果で、小学校・中学校においては、「学習面又は行動面で著しい困難を示す」とされた児童生徒数が8.8%でした。平成24年に行われた調査では6.5%だったので、増加していることがわかります。

増加の原因として、以前よりも発達障がいやグレーゾーンといった言葉が知られるようになり、保護者や教員の理解や意識が進んだことで、より子どもたちに目が行くようになったことも要因のひとつです。

発達障がいの可能性がある子どもが増加しているということは、それだけ支援の手が求められ、適切な対処ができる知識が必要であるということです。そのため、子ども発達障がい支援アドバイザーで学ぶことにより、知識が活かされる場面が増えると言えるでしょう。

子ども発達障がい支援アドバイザー資格がおすすめな人・取得するメリット

ここでは、子ども発達障がい支援アドバイザー資格がおすすめな人と、資格を取得するメリットについてお伝えします。

子ども発達障がい支援アドバイザー資格がおすすめな人

子ども発達障がい支援アドバイザー資格は、まだ発達障がいだと診断されていない場合や発達障がいの可能性がありそうなグレーゾーンの子どもを持っている人におすすめです。

発達障がいと診断されている子どもを持つ人は、すでに専門の先生から知識や対処方法を教わっている場合があります。しかし、「もしかしたら」と感じている位であれば、発達障がいに関した知識はあまりないのではないでしょうか。

子ども発達障がい支援アドバイザー講座は、発達障がいに関してまったく知識がない人に向けて基礎知識を学習できる、初心者向けの講座になっています。家庭内ですぐに子どものサポートが実践できる知識を身につけられます。

また、講座には、発達障がいに関した専門知識の学習ももちろんありますが、問題行動の原因や対処法、絵カードを使ったコミュニケーションも学べます。小さい子どもや成長が遅めの子どもは、自分の気持ちを伝えられないことがあります。グレーゾーンでなくても、普段の子育てにも役立つ講座になっています。

子ども発達障がい支援アドバイザー資格を取得するメリット

子ども発達障がい支援アドバイザー資格を取得するメリットは主に2つあります。
ひとつは、発達障がいがある子どもを支援できるようになることです。もうひとつは、教育施設での仕事に役立つことです。
この2つについて、以下で解説します。

発達障がいがある子どもを支援できるようになる

子ども発達障がい支援アドバイザーの学習では、基本的な知識を身につけ、実践できるプログラムになっているため、発達障がいがある子どもを支援できるようになります。

今まで理解できなかった子どもの行動を理解できるようになり、その子どもに合った適切なサポートができます。

落ち着きを取り戻してあげることも、できることを増やしてあげるのも、知識がなければ何もしてあげられません。
その時々に応じて大人が寄り添い、子どもの成長を見守るスキルを持つことが大切です。

教育施設での仕事に役立つ

放課後等デイサービスに勤務する人はもちろん、保育士、幼稚園教諭、小学校教諭など、子どもと接する仕事をしているのであれば、子ども発達障がい支援アドバイザー資格を取得するメリットはあるでしょう。

発達障がいの増加と共働きが当たり前の社会を考えると、学童のお手伝いでも子ども発達障がい支援アドバイザー資格があると重宝されるのかもしれません。

発達障がいと診断されなくても、グレーゾーンと言われるような行動をする子どもは増えており、1クラスに数人いても当たり前になっています。
子ども発達障がい支援アドバイザー資格があれば、子ども一人ひとりに合った、正しい支援が可能になります。

ユーキャン「子ども発達障がい支援アドバイザー講座」で取得しよう

子ども発達障がい支援アドバイザー資格は、ユーキャンの「子ども発達障がい支援アドバイザー講座」を受講することで取得できます。
独学では取得できません。

以下ではユーキャン「子ども発達障がい支援アドバイザー講座」について詳しく解説します。

子ども発達障がい支援アドバイザー講座の基本情報

基礎知識から実践まで学べるテキスト

テキストは「サポート理論編」と「サポート実践編」の2冊だけです。

「サポート理論編」の第1章から第3章は、発達障がいの基礎知識や取り巻く環境など理論的な内容が主となっています。わかりやすい言葉で書かれていますが、難しい話は苦手という人は、第1章から第3章はサラッと読み進め、問題行動の原因や対処法など、関心があることが書かれている第4章から入ると取りかかりやすいでしょう。

「サポート実践編」は、問題行動の事前対応や事後対応、心のケア、サポート体験談などが
載っています。心のケアについては、子どもだけではなく、「子どもに優しく接してあげられない」「孤独を感じる」といった、親の心のケアについても書かれています。また、第4章には周囲への伝え方として、ママ友や祖父母にトラブルにならないようにどう伝えるかも書かれています。

充実の副教材

副教材も充実しています。
副教材には、絵カード、支援ワークブック、実例集、支援DVDがあります。

絵カード

副教材の絵カードは、こだわりが盛り込まれた絵カードになっています。

カードの表にはイラスト、裏にはその言葉が書かれています。例えば「はぶらし」などのアイテムのカード、うまく言葉にできない子どもが感情を示すための表情のカードなど、生活に必要な色々な種類のカードがあります。

遊び道具として使えたり、自分の気持ちを言葉にできない子どもが、他人とのコミュニケーションに使って成功体験にさせたりする使用方法があります。

イラストレーターと何度も話し合い、色使いや線使いをできるだけシンプルに、かつ、きちんと伝わるようなイラストに仕上げています。また、実際に子どもに見せて伝わるかどうかの確認や、外出先で困ったときに使用できるようなサイズにもこだわっています。

絵カードの使用方法には、注意点がたくさんあります。詳しくは絵カード解説ブックに載っていますが、初めからうまくいくつもりではなく、失敗を繰り返しながら使用すると良いでしょう。

支援ワークブック

支援ワークブックは、子どもの記録として活用します。

子どもの観察記録は、どのように書けば良いかや何を書けば良いかが曖昧になってしまいがちです。支援ワークブックがあれば、書く項目が記載されているので何を書いておけば良いかがわかります。例にはぎっしり書き込んでありますが、同じように書く必要はありません。書くことに負担にならない程度に、必要なことを書いていきましょう。

また、わからないことや知りたいこと、子どもの基本情報などをメモしておくことで、医療施設や面談などで聞き忘れや伝え忘れを防げます。教育施設や療育施設などで、子どもの情報をすぐに共有できる利点もあります。

後に見返すと「こんなにできることが増えた」と成長を実感できます。
観察メモのページは、ユーキャン「学びオンラインプラス」からダウンロードできるので、ページがなくなっても安心です。
ぜひ、支援ワークブックを活用して、書く癖をつけるようにしましょう。

実例集・支援DVD

実例集には14の実例が載っています。
性別や年齢は参考程度としても、内容は発達障がいの子どもを持つ親なら実感できる事例です。その事例に対し、ポイントや解説もついているので、参考になります。

自分と同じ経験が他の人にもあることで、気持ちが落ち着くかもしれません。時間がある時に、読み物として読むことをおすすめします。

支援DVDは、「癇癪」や「他害」の対処方法、絵カードや支援ワークブックの使い方などを解説しています。
テキストタイプより、イラストを使用した映像の方が、さらに理解しやすくなるでしょう。

修了認定試験

添削課題は全部で3回あります。3回目の最終課題が修了認定試験です。

修了認定試験はマークシート式で、70点以上で合格です。テキストを理解していれば難しくはありません。
受講期間内であれば、いつでも自宅で受験できるので、自分のタイミングで受けましょう。

合格すると、発達凸凹アカデミーに名前や住所などが提供され、認定されます。有料にはなりますが、希望者には発達凸凹アカデミーから認定証を発行してもらえます。

子ども発達障がい支援アドバイザー講座がおすすめな点

先にも述べましたが、子ども発達障がい支援アドバイザー講座は、一般社団法人発達凸凹アソシエーションの「発達凸凹アカデミー」が実施する民間資格であり、講座の監修をしています。

発達凸凹アカデミーでは、「子どもが自分で伸びる力を育てる支援方法を伝えながら、ママたちがつながれる場所づくり」をしており、「子どもの発達支援講座」を3種類開催している資格スクールです。

子ども発達障がい支援アドバイザー講座がおすすめな点は、発達凸凹アカデミーの代表者やメイン講師、インストラクターの多くが、発達障がいの子どもを持つママであり、知識と経験が豊富な団体が監修していることです。

テキストは、発達凸凹アカデミーのインストラクターが教えている内容が基本になっていることや、絵カードや支援ワークブックは、自分たちの経験からこだわり抜いたものになっています。

このように経験者によって作り上げた講座が、知識の浅い初心者に理解・実践しやすくできています。

ユーキャン「子ども発達障がい支援アドバイザー講座」の評判・口コミ

子ども発達障がい支援アドバイザー講座の評判や口コミを紹介します。

子ども発達障がい支援アドバイザー講座の良い口コミ

以下では、子ども発達障がい支援アドバイザー講座の良い口コミを紹介します。

「受講したい」「申し込んだ」「合格した」といったプラスコメントが多かったです。家庭で実践できるので、「子育てに役立てたい」「夫に読ませたい」という声もありました。

子ども発達障がい支援アドバイザー講座の悪い口コミ

以下では、子ども発達障がい支援アドバイザー講座の悪い口コミを紹介します。

悪いコメントはあまり見かけませんでした。
子ども発達障がい支援アドバイザー講座は基本的に初心者向けなので、すでに支援の仕事に就いている人には「物足りない」という声もありました。

子ども発達障がい支援アドバイザー資格で仕事はできる？

子ども発達障がい支援アドバイザー資格で仕事はできるのでしょうか？
結論から言うと、できません。

ユーキャンホームページにも記載されていますが、この講座は、基礎知識を学習し、家庭内での生活支援ができるもので、プロのアドバイザーやカウンセリングを行うレベルではありません。

子ども発達障がい支援アドバイザー資格に限らず、発達障がい関連資格“のみ”での求人はほとんどないと言えるでしょう。
求人のほとんどは、医療関連資格、保育士、教員免許、心理・社会福祉関連の資格を保有している人、児童発達支援管理責任者、児童指導員任用資格を満たしている人などです。

しかし、中には無資格、未経験の募集も存在します。それでも資格保有者の方が歓迎されてしまいますが、支援をしたいと思う人は、履歴書に記載し、ぜひチャレンジしてみましょう。

発達障がい関連資格おすすめ資格

発達障がいに関する資格は、初級程度から中級・上級程度のものまで数多くあります。
子ども発達障がい支援アドバイザー資格を取得後、もう少し知識を深めたいと感じる方は以下もおすすめします。

1つの認定協会でスキルアップできる資格もありますので、協会ごとに紹介します。

人間力認定協会

発達障がいの基礎や療育を学べる「児童発達支援士」と、子どものコミュニケーション力を高めてトラブルを防ぐ「発達障害コミュニケーションサポーター」があります。

日本発達障害支援協議会

日本発達障害支援協議会では、3段階の認定資格があります。また、発達障害児ライフスキルトレーナー資格もあります。
いずれも四谷学院通信講座で受講できます。

発達障害支援アドバイザー協会

発達障害支援アドバイザー協会でも、3段階の資格があります。ただし、現在は発達障害支援アドバイザーコースのオンラインコースのみで、他のコースは休止中です。

※共通その他費用：合計46,200円（認定料・試験料・協会年会費）

子ども・青少年育成支援協会

子ども・青少年育成支援協会でも、3段階の資格があります。
発達障害学習支援サポーター資格は、学習支援に必要な知識やノウハウを学びます。
発達障害学習支援サポーター養成講座の前に、発達障害基礎理解講座を受けなければなりません。

※資格登録1年単位で7,000円

まとめ

いかがでしたでしょうか。
この記事では、子ども発達障がい支援アドバイザーについて解説しました。

子ども発達障がい支援アドバイザーは、基本的に発達障がいについて初心者向けの講座と言えます。子どもとの触れ合いに悩んでいるのであれば、まずはこの講座から受講することをおすすめします。

発達障がいという言葉を日常で使うようになり、世間の認知度も上がっているためか、子ども発達障がい支援アドバイザー講座にかなり注目が集まっているようです。
基本知識を学ぶことで、子どもの行動を理解できたり、悩みが少し解消できたりするかもしれません。ぜひ、講座で学んだことを活かして、穏やかな気持ちで子どもに接してあげましょう。